蒸留式リサイクル装置 DR-1
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DR-1の基本構造
蒸留式リサイクル装置は元液に水が混入することで利用価値がなくなった液から混入した水分を取り除くことで再利用可能にする装置です。
同様に特定の物質が混入した使用後の液体も水分を取り除くことで特定の物質を回収しやすくするなどの使用方法もございます。
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廃液をリサイクルして、コストも削減
DR-1は、減圧蒸留方式により溶液中の水分除去(濃縮)を効率よく行うことが可能です。薬液などを添加せず、低温(30~40℃)で処理を行うため、液質への影響が少なく、濃縮液は再利用(リサイクル)して頂くことが可能です。
ヒートポンプサイクルを採用した省エネ運転設計。装置は自己完結型なので、付帯設備(ボイラー、圧縮AIR、冷却塔など)は一切必要としません。発泡抑制技術の特殊セパレーター構造は、特許申請中です。
電子部品(Niニッケル-Snスズ)めっき液にて再生使用の実績がございます。その他、様々ない液体中の水分除去にも応用が可能です。
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使用実例 [めっき液のリサイクル]
従来
水洗槽からの水分の持込みや、めっき槽からのめっき液の持出しにより濃度が薄まり、廃棄される産廃量と追加されるめっき原液が増加する
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導入後
DR-1で水分を除去し、濃縮液(リサイクル液)をめっき槽へ再び戻すことでめっき原液の消費を抑制することが可能。また除去された水分は、洗浄水として再利用も可能に。
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外形寸法図
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仕様一覧
製品名 | 蒸留式リサイクル装置 |
---|---|
型式 | DR-1 |
装置概要 | 水溶性液体の濃縮分離(濃縮液/再生水) |
電源 | 三相 AC200V 50/60Hz |
消費電力/電流値(50/60Hz) | 3.1/3.4KW / 9.8/10.7A |
処理能力 | 最大蒸発量 10.5L/hr(60Hz)(精製水処理時) |
濃縮倍率設定 | タッチパネル(倍率設定範囲:1.1倍~50.0倍) |
処理方式 | 減圧蒸留方式 |
加熱処理温度 | 30~40℃にて沸騰 |
制御方式 | ヒートポンプサイクル制御 |
冷凍機出力 | 1.99KW(冷媒ガス:R407C) |
元液取入れ方法 | 加熱槽の圧力差による負圧吸引(電磁弁制御) |
濃縮液排出方法 | マグネットポンプによる送液(液比重限界1.5/最高揚程3m) |
再生水排出方法 | 水槽より自重排水(水質・放流先は要確認) |
本体寸法(WxDxH)/重量 | 1320x940x1900(mm)/約320Kg(運転重量 約380Kg) |
使用環境 | 屋内仕様(周囲温度5~35℃/湿度0~60%) |
※仕様及び外観は予告なく変更する場合があります。
対象液について
廃液処理装置と違い処理後の濃縮液が主目的になります。薬液(PH中和剤や消泡剤など)の添加は行いませんので、洗浄剤を多く含んだ泡立ちの激しい洗浄排水などは対応できない場合がございます。その他、以下のような液体は対象外となります。(引火点の低い有機溶剤を含むもの・エマルジョン樹脂類を含むもの・強酸性でSUS316を短期に侵すもの・食品、化粧品など人体に接するもの)※事前テスト(一次テスト)を行っております。